2016/05/26

このバキボキという音の正体は、関節内に生じるキャビテーションです。
キャビテーションって何??ってなりますね(^-^;
キャビテーションとは、液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる現象です。
この泡の弾ける時に聞こえるのが「バキ」「ボキ」の音だったんですね。
実はこの「音」の鳴る原因はこれまで色々な仮説・推測で説明されていたのです。
それが、2015年にMRI撮影により、ポキッと鳴った瞬間の関節内部で起きていることが映像で記録されたそうです。
少し聞きなれない言葉も含みますが、音が鳴る原因を一連の流れで説明しようと思います。
人間の関節は骨と骨が関節包という袋のような物に覆われています。
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骨と骨の間には関節腔と呼ばれる隙間があるのですが、そこに滑液という潤滑油があります。
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関節を急に曲げたり伸ばしたりすると、関節腔の容積が一気に増します。 この時に関節に空洞ができるのです。
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この空洞とは、滑液に溶けている窒素や二酸化炭素といった気体です。
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関節内の圧力が急に下がったのが原因で、滑液に溶けきれなくなった気体が気化するのです。
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気化する量は少量ですが、下がった圧力を戻す為、滑液が一気に流入して空洞が消滅します。
この消滅する時に音が発生すのですが、この一連の流れが音の鳴る仕組みだったのです。
つまり「バキッ、ボキッ」と鳴る音は、骨がこすれて鳴っているのではないのです。
基本的には1度鳴ると、数分経たないと鳴らないのですが、首や膝を動かすと常時パキパキ・ゴリゴリと音がするのは関節の適合性や安定性が悪いがため発生する音なので別物と言われています。